14歳の少年が携帯していたのは小型で高性能のグロック、というだけでタイ銃社会の深刻さを物語る。
バンコク中心部の高級ショッピングモール「サイアム・パラゴン」で10月3日午後、3人が死亡、4人(6人との報道も)が重軽傷を負う銃乱射事件が起きた。
死亡者の1人は30歳ほどの中国人旅行者という。容疑者の14歳少年は事件発生からしばらくして同モールに隣接する高級ホテル内で逮捕された。

容疑者は午後4時ごろに同モールのMフロアで所持していたピストルで発砲を始め、銃声に驚いた大勢の買い物客が慌てて外に逃げ出すパニック状態となった。近くの高架電車「BTSスカイトレイン」サイアム駅はすぐに閉鎖され、電車は同駅で止まらずに通過する安全対策が執られた。

事件発生の通報を受けた警察は現場に武装した特殊部隊を派遣。
容疑者は午後5時10分ごろにサイアム・パラゴンに近接するサイアム・ケンピンスキー・ホテルの3階に逃げ込み、午後5時半ごろ、突入した特殊部隊に逮捕された。容疑者はピストルの弾を使い果たしていたようで、抵抗することはなかった。
容疑者が犯行に使用したのはグロック19。このピストルは信頼性の高さから各国の軍隊、警察に採用されている。