3日投票のタイ下院総選挙を前に、アピシット首相率いる民主党と、タクシン元首相の妹インラック氏を首相候補に据える最大野党タイ貢献党が1日、それぞれ バンコクで演説会を開いた。
2日の日中も選挙活動を行うことはできるが、両党とも大規模集会は1日までで、実質的に「最後のお願い」となった。
各種世論調査で優勢が伝えられている貢献党は、市中心部の競技場で集会を開いた。参加者は最終的に数万人に達するとみられる。この日はあいにくの大雨となったが、選挙最終盤になっても人気の衰えないインラック氏がステージに上がり、大観衆に直接支持を訴えた
同党はこれに先立ち、2020年に向けた政策目標を発表。国民全員が家を持ち、農業従事者は自分の土地を所有できるようにすると約束した。タイ全土に鉄道網を整備するなどの経済政策も掲げた。

一方、(現政権)民主党は旧国会議事堂前の広場で集会を開催。アピシット首相は「タイを後戻りさせないため、民主党に投票を」と呼び掛けた
また、バンコクを混乱に陥れた昨年のタクシン元首相派による反政府デモを非難した。

バンコクで「最後のお願い」=二大政党が大規模集会−タイ総選挙