もしタイでビデオがあるなら、この番組だけはしっかり毎週録画して今のタイポップ、音楽状況を知っておきたい。それくらい貴重な公開生演奏の音楽番組7ch Concert(ジェッシー・コンサート、チャンネル7/毎週土曜お昼12時より中継生放送)。どうやったら毎回のスケジュール分かるんですかね? 7chのウェブサイトから?

今回は確か2、3年前にもこの番組で見たscrubb(スクラッブ)を。
誤解してましたけどscrubbってロックバンドじゃない、ってことですね。
タイの渋谷系(死語?)。ポップというにはまったりし過ぎた、どちらかというと間抜けなノリ。それを売り物にしている?
ヘタウマとかいう表現もあるかもしれませんが(それだとヘタヘタ?)、そういうちょっとスカしたノリがインディー(タイ語でいう今っぽい)なのでしょう。ただそういうフォロワーもずいぶん増えて来たから、彼らも先輩としての格を見せて欲しい気がします。

scrubb

音楽的なキーマンはギター(テレキャス)のメガネ君ですかね。要所要所、芯のあるカッティングを披露していました。ただバンドとしてのグルーヴを問うバンドではないので…それを生かし切れないのが残念。
ギター二人がどちらもテレキャスを使うって確信犯なのか。ロックンロールバンドでもない限り、このタイプのギターではぐいぐい観客引っ張りにくいでしょうし、第一弾きこなすのは難しいです。そういうのを分かった上での選択?

ヴォーカリストは声域が狭く、それがバンドの音作りを狭めているかも。でも彼が居てこそのscrubbなんでしょうから。詩の内容なども理解してないとこのバンドの人気の理由は突き止められないですね。
グルーヴがね、タイのバンドでグルーヴ出せる新人がどんどん減っている気がしてまして。簡単に言うと日本の村祭りみたいなノリですよね。
松田聖子の♪渚のバルコニーで出だしはもの凄い洗練されたグルーヴで、サビ前のフックで「さあ皆さんご一緒に(手拍子)」という、ああ、あの頃の日本人は…今や日本のお若い方々も16ビートを多くの人が刻めるようになって、隔世の感でございます(余談が過ぎました)。

同じカラーのバンドを選ぶとすればArm Chairとかでしょうか。
大学生の仲良しが集まってバンド組んじゃいました的なノリ。Arm Chairなど一生懸命な姿がとても好感持てますけど、scrubbはそこもあくまでもスカした感じで。

最後に一言。地味ですけど、ここのベーシストはバンドの中でいちばんしっかりした音を作りをしていて、文字通りバンドのベース(基盤)を支えていました。

キャリアを重ねて、今後肉付けを重ねて欲しいバンドscrubbです。

カテゴリー:7ch Concert(ジェッシーコンサート)