健在マリワナの最新譜レビュー
マリワナバングバイ先月バンコクで購入した贔屓のプレーンプアチウィット(生きるための歌)バンド、マリワナの最新譜バングバイ。なにやら限りなくインディーズに近い装丁、ひっそりと発売?
มาลีฮวนน่าロゴの横に燦然と輝くRマーク(登録商標)が(バンド分裂の経緯と重なって)どうしても気になってしまう全12曲58分(2006年2月発売)。

全体の曲調は悪くないのです。
M-1の粘りの効いた音色のギターソロ、グッとキますね。各楽器の演奏クオリティは総じて高いのです。イイ音出してます。そこにVo.カターウット・トンタイの声が広がれば、もうそれは100パーセント、マリワナの世界です(個人的には彼のVoはタイNo.1と密かに想ってます)。
M-2もミディアムテンポで、徐々に盛り上がっていく展開、これがライブで再現されればドラムのスネアが会場一杯に弾け飛び、躍動感たっぷりのダイナミックな曲となるでしょう。ただ、このスタジオ盤、ドラムが全てプログラミング、つまり生ではなく軽いんです。そのせいか、リズムも一本調子で、その曲のダイナミズムも吸い取られてしまっている感じがするのです。よく言えば素直、悪く言えば迫力の無いミックスのために...
このALの録音、ミックス、マスタリングはヒデキ・モリなる日本人、前回のカターウットのソロAL・ロンタイピーク(2003年発表)と同じ人ですね。どうしてこの音作りになったのか、是非聞いてみたいです。websiteをたどるとモリ氏のプライベートスタジオ?で録音したように見受けられるのですが、これは意図した音を狙ったのか? それとも単なる制作費の問題なのか。
このAL、仕上げ次第によっては傑作4thプアン・ペーに匹敵する出来になったようにも想うので。

でもライブはいつものマリワナでしょうから、そろそろチェンマイ来たら確認してみたいですね。
なお、M-4とM-11のVoは(バンド内の別メンバーか)カターウットではありません。また、13曲目のシークレット・トラックは「いびき」が聞こえてくるだけという蛇足、この辺のセンスは??ですねw

以前書いたマリワナについてのレポート
カラバオだけがプアチウィットじゃない! その名はマリワナ タイのWorld Musicがそこに!(13/SEP/2004)